声明談話・大会決議など

2026年人事院勧告にあたって(談話)

震災からの早期復旧・復興、すべての国民・労働者の生活改善をめざし、奮闘しよう(談話)
~2026年人事院勧告にあたって~

 2026年8月12日

                                    国土交通労働組合 

                                    書記長 後藤 智春

 

 先月末に発生した「令和8年熊本地震」では、多くの尊い人命が奪われたほか、家屋やインフラが損壊するなど、甚大な被害をもたらしています。被災地では、猛暑のなかで停電や断水が続くなど、被災者のいのちやくらしが脅かされており、生活再建をはじめとした震災からの早期復旧・復興を願うとともに、政府に対し、早急かつ具体的な支援等の対応を強く求めます。

 

 さて、人事院は8月7日、国会と内閣に対し、国家公務員の給与に関する勧告・報告及び公務員人事管理に関する報告を行いました。今回の給与勧告では、民間給与が国家公務員給与を上回る官民較差があるとして、月例給を平均15,056円(3.51%)、一時金は0.05月分(年間4.70月分)、それぞれ引き上げる内容などが盛り込まれました。5年連続の月例給、一時金の引き上げは、26春闘において、全国の多くの労働者が国民春闘共闘委員会・全労連に結集し、ストライキ権など憲法で保障された労働者の権利を確立・行使し、官民一体で奮闘しあった結果であり、あらためて、全国のなかまに対し、深く敬意を表します。

 

 なかでも、月例給の引き上げは、昨年に続き3.5%を超える改定率であり、すべての職員を対象に俸給表全体を引き上げ、中堅層以上の職員は昨年を上回る改定額となったほか、再任用職員についても8.5%の改定となりました。このことは、全世代の賃上げを強く要求してきた私たちのとりくみの成果にほかならず、この間の粘り強い運動が要求前進を勝ちとったことに確信と展望を持つことが必要です。

 

 その一方で、諸手当では、転居手当(仮称)の創設と広域異動手当の支給割合の引き上げ等が盛り込まれたものの、単身赴任手当の加算額の分離・再編も含まれており、加算額の支給期間が従来より短くなるおそれがある内容となっているほか、住居手当の引き上げが見送られたことは容認できません。くわえて、定員外(非常勤)職員については、人事院が7月に「給与に関する指針」を改正したものの、常勤職員との不合理な格差の是正とはほど遠い状況となっています。さらに、再任用職員については、定員外職員を下回る給与水準となる実態があるほか、一時金の支給月数が常勤職員の約半分という状況が放置されたままとなっており、改善内容が盛り込まれたとはいえ、きわめて不十分といわざるをえません。

 

 また、公務員人事管理に関する報告では、「人事制度の見直し(骨格)」が示され、さらなる能力・実績主義の強化が強調されています。いま、私たち国土交通行政を担う多くの職員は、限られた要員のもとで、業務が複雑・困難化し、長時間過密労働が横行するなど、職場が疲弊するなかにおいても、懸命に業務を遂行しています。こうしたもとで、近年、中途退職者や心身を患う職員が後を絶たず、今後、国民が求める行政サービスを着実に執行するためには、能力・実績主義の強化ではなく、給与等の処遇の大幅な改善や労働時間の短縮、さらには大幅増員などの措置を早急に講ずるとともに、一人ひとりが意欲とやりがいを持っていきいきと働き続けられるよう、職場の魅力を高める必要があります。

 

 この間、国内において、賃金引き上げにむけた流れが広がっているほか、地域別最低賃金の引き上げや全国一律最低賃金制度の実現など、地域間格差の是正が求められています。こうしたもとで、労働者全体の賃金引き上げや格差是正、そして、わが国の経済を回復させるためには、持続的な賃金引き上げを実現させる必要があります。そのためにも、人事院がくり返し主張する「民間準拠」に固執する姿勢を脱却し、900万人以上の労働者に影響する公務員賃金を改善するとともに、中小企業に対する経済的支援、正規労働者と非正規労働者の均等・均衡待遇の実現など、日本の低賃金構造を固定化させている根本的な問題点を早急に解消する必要があります。

 

 いま、被災地をはじめ、きわめてきびしい職場環境のもとで、全国各地で多くのなかまが国民の安全・安心、いのちやくらしをまもるため、日夜、奮闘しています。こうしたもとで、私たちは、今後、人事院勧告における改善部分の早期実施、定員合理化計画の中止と大幅増員の実現など、震災からの早期復旧・復興、そして、労働条件の改悪を許さず、さらなる改善にむけて、秋季年末闘争を強化する必要があります。

 

 国土交通労組は、引き続き、交通・運輸、建設産業の労働者、公務・公共サービスにかかわる労働者とともに、公務労働者の労働条件改善はもとより、すべての国民・労働者の生活改善にむけて、官民共同、さらには、国民的たたかいを大きく広げ、賃金・労働条件改善をはじめとする諸要求の実現をめざします。そのためにも、全国のなかまをはじめ、すべての労働者のみなさんに私たちの運動への結集を呼びかけます。

 

以上

2026年人事院勧告(談話)

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