声明談話・大会決議など
2026年春闘アピール
国土交通労働組合は、2月1日、第15回中央委員会を開催し中央委員、オブザーバー、来賓、本部役職員あわせて、105人参加のもと、2026年春闘方針を決定した。
いま世界規模で平和と秩序が脅かされている。ロシアのウクライナ侵攻はいまだに解決の糸口が見えず、アメリカによるベネズエラへの国連憲章を無視した武力による主権国家への介入で、市民生活が壊されている惨状を目の当たりにしている。政府は台湾・尖閣諸島情勢を機に「特定利用空港・港湾」の指定の拡大をすすめ、私たちの職場である空港・港湾を利用した、海上保安庁や自衛隊による訓練を実施できる体制が構築されつつある。いま一度、命の尊厳を見つめ直し、私たち労働者・国民が戦争に加担する事態とならないよう、憲法の理念に沿って、これまで以上に平和を希求するとりくみに結集する決意を固めあった。
高市首相は、通常国会開会日の1月23日に衆議院を解散した。国会の審議が後回しとなったことで予算成立の遅れも危惧され、11年ぶりの暫定予算の編成が見込まれている。そうなれば本予算成立までは最低限の行政サービスしか実施できず、多くの国民の権利を侵害することになるのは明らかである。日本の政治がどうあるべきかをこの機会に真剣に考え、公務労働者である私たちにも与えられている国民の権利「投票権」を確実に行使することは極めて重要であることを確認した。
私たちの処遇をめぐり、今年度の人事院勧告に基づく賃金改定率は34年ぶりに3%を超えた。しかし、物価高には追い付いておらず私たちの生活改善には程遠い賃上げである。くわえて重点課題である再任用職員をはじめとする高齢期雇用の劣悪な勤務条件なども改善されていない。この春闘でも、官民挙げて労働者全体の要求実現をめざす決意を固めあった。
改正給与法の成立も前年に続き遅延した。政府が人事院勧告の取扱いを政局に紛れたまま放置したためである。これは労働基本権制約の代償措置である人事院勧告を軽視する甚大な権利侵害である。地方自治体や独立行政法人など、約900万人の労働者の賃上げや労働条件の確定も遅延させることとなり、政府及び国会が国民・労働者の求める生活改善にブレーキをかけていることも重ねて看過できない。人事院勧告制度が本来の機能を十分に果たしていない現状をふまえれば、「労働基本権の回復」は待ったなしであり、公務労働者の権利回復のため、職場内外で世論を高めるとりくみが必要である。
国土交通労働組合はこれまで、誰一人の改悪も許さないとりくみをつづけてきた。26春闘では、要求実現できていない再任用職員の賞与をはじめとする高齢期雇用の処遇改善、生活をより豊かにするための賃金改善、「いのちと健康を第一」とする労働時間の短縮など、これまでに積み上がった、ともに働くなかまの課題や要求を一つでも多く実現するたたかいをすすめていくことを意志統一した。
私たちの職場では、1969年に総定員法が成立したときから始まった数次にわたる「定員合理化計画」により、要員不足が深刻化している。一方で能登半島地震などの自然災害に対峙し「国民の命・財産を守る」国土交通行政に国民の関心が非常に高まっている。平時における公務・公共サービスや交通機関利用者の安全・安心を確保するために、国土交通行政を担う組織・体制の拡充と職員の確保が喫緊の課題であることを、オンライン署名などを活用して広く国民に伝えながら、引き続き体制拡充署名を中心に全力をあげてとりくんでいく決意を固めあった。
定員外職員の処遇については、これまでの運動によって一部では5年雇い止めを突破してきたなか、人事院が3年公募の要件を撤廃したことにともない、公募を経ずに継続雇用できる道を切り開いた。これは私たちのとりくみの大きな成果である一方で、その運用に関して、人事院の方針が各職場までしっかりと浸透していないため、採用のあり方にはまだ課題が多く残されている。いま職場は、多くの定員外職員の力によって支えられている。しかし、その処遇は依然として低く、不安定な雇用形態が続いている。なかまの雇用をまもるため、いまこそ労働組合の存在感を示して、全国で統一的な運用となるよう旺盛にとりくむことを意志統一した。
国土交通労働組合に結集するなかまのみなさん。
「新プロジェクトK」を活用した組織拡大に全力をあげて団結し、大幅賃上げと労働環境の改善、「国土交通行政」サービスを維持するための大幅増員による要員の確保、雇用をまもり、国民が安全で安心して暮らせる平和な社会、憲法が掲げる理念が活きる社会を実現するため、官民一体となって2026年春闘勝利をめざし、全力でたたかおう。
2026年2月1日
国土交通労働組合 第15回中央委員会
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