国土交通労働組合は、第2回中央委員会を2月4~5日にかけて愛知県豊橋市で中央委員、オブザーバー、
来賓、本部あわせて延べ159人参加のもと開催し、2013年春闘へのたたかう決意を固め合いました。
今、私たち国家公務員労働者に対して、平均7.8%の大幅な給与削減や、400万円もの退職金の引き下げ、
公務員宿舎の大幅な使用料引き上げ・廃止などのように、政府、財務省、人事院による公務員労働者の権利
を無視した一方的な労働条件の切り下げが強行されています。
民間労働者においても、1850万人の非正規雇用、1000万人を超えるワーキングプアにみられるように雇
用・労働条件が破壊され格差と貧困が拡大しています。電機産業13万人の大量リストラにみられるように
輸出製造大企業を中心に製造拠点の海外移転にともなう雇用削減が計画され、「追い出し部屋」など人権蹂
躙の雇用破壊がすすめられています。こうした民間の厳しい実態が公務員の労働条件にも波及しています。
昨年の解散総選挙で誕生した安倍自公連立政権は、
緊急経済対策として大型公共投資、金融緩和、成長戦略
を柱に掲げているものの、労働者の賃上げによる消費購買力の向上なくして景気回復・デフレ脱却ができないこ
とは明らかです。また、憲法改悪で、国防軍による集団的自衛権の行使を可能にし、日本をアメリカとともに戦
争のできる国につくり変えようとし、社会保障の切り捨てや財源なき地方分権で日本全国どこでも安全・安心に
暮らせる生存権をもないがしろにしようとしています。こうした新政権の政策は、真の景気回復による生活向上
や平和な暮らしを求める国民の願いに背をむけ、財界・大企業の優遇をいっそうすすめ、アメリカへの従属を強
めるものに他なりません。
本中央委員会の議論で、民主党政権によってすすめられた「構造改革」による「国の出先機関廃止・独立
行政法人改革」に対して、私たちは全国の各地域で阻止する運動をすすめ、首長・地方議会、諸団体への要
請・懇談を積み上げるなどの、地方から世論を変えることで法案の提出を阻止する大きな到達点を築いた運
動への確信を共有することができました。
新政権が打ち出した「道州制」は、財界がかねてから「究極の構造改革」として政府に実現を求めている
もので、地方出先機関や地方自治体の役割であるナショナルミニマムを破壊し、国の責任を放棄するものに
他なりません。私たちは、これまで実践してきた運動の積み上げをさらに発展させ、私たちの運動でこの流
れを必ず阻止できることに確信をもち、とりくみを継続することが重要です。
私たちの賃金をはじめとする要求実現には、消費税増税、TPP参加、原発推進、憲法改悪などに対して、
すべての国民・労働者と手を取り合って反撃していくことが必要であり、職場内外のなかまとの連帯・共同
を広げ、理解と世論をつくることが求められています。そのために私たちの強みである全国津々浦々にある
職場・支部・分会で、官民一体の運動の実践と労働基本権の回復を視野にいれた組織拡大を結びつけ、行政
民主化の政策を確立し、たたかう体制をつくり上げていく必要があります。
国土交通労働組合に結集するなかまのみなさん
2013 年春闘で国土交通産別に働くすべての労働者と公務産別のなかま、地域の民間労働者のなかま、そ
して家族・友人、地域住民と連帯し、国と地方の議員も味方につけ、明るい未来にむけて共同のたたかいを
展開しましょう。そのために、私たち一人ひとりがたたかいに立ち上がり、職場・地域を変え、真に国民が
求める民主的な政治に変えていこうではありませんか。
本中央委員会で決定された方針を実践し、2013年春闘勝利をめざし、全力で奮闘しましょう。
2013年2月5日
国土交通労働組合 第2回中央委員会